東京日本橋道院は金剛禅の教えを享受し、教えを学びながら技術の研鑽に取り組む心身を練磨する場です。道院長も門下生と同じ道を歩む修行者。当道院の目指す修練について記しておきます。
金剛禅のついて
先ず自分が真の寄り所となれるよう技の鍛錬を通して自信を持ち自己の確立を目指して下さい。そして、半ばは他人(ひと)の幸せと社会の発展のため役立つ人間になれるよう心がけて下さい。
乱武という考え方
東京日本橋道院の易筋行は自惚れでない自信を身につけるために「乱武」という考えを大切にし、演武は乱捕りように、乱捕りは演武のようになるよう修練します。
学童期(小学生)の指導について
技の上達よりも心身の基礎を育むとともに礼節を学び、何より伸び伸びと楽しく道院に通えるようにすることが大切です。必要以上に大会出場や昇級を強いることは一切致しません。また子どもの自己成長のために親御さんの干渉は控えて頂きます。
青年期(中学生〜20歳前半)の指導について
成長著しい時期であり最も技術・体力ともに向上します。技の冴え・力のある動きを伸ばすために、この機会を逃さまいと心身の鍛錬指導を行ないます。
成人期(20歳後半〜39歳)の指導について
技の練度を磨きながら、後進の指導を行えるようにする時期です。単にスピードやパワーを鍛えるのではなく、ご自身の身体的・精神的な特徴も生かす拳法の修練を行ないます。
基本について
基本は技術を習得する上で最も重要なものです。突き・蹴り・受けなどの剛法、抜技・逆技・投げ技などの柔法は全て基本を疎かにして上達はありえません。手捌き、足捌き、体捌きが無理なく、無駄なく、斑(ムラ)なく動けることを目指します。
資格別修練について
当道院では資格に応じた修練ではなく、個々に合わせて技を教授します。また形だけに捉われてしまわないよう。いざとなった時に技が使えるようになれることを目指します。
乱捕り(運用法)について
基本技術がある程度身についた段階からは実践的な乱捕りの修練を行ないます。少林寺拳法の技術は剛柔一体であり、剛法と柔法が織り成す技で構成されるため、多彩な術を巧みに操ることが可能になります。動きの中で正しい技を身につけるためにも、計画性のある乱捕稽古は必須であり、演武だけしか行わない姿勢は批判されるべきです。
演武のついて
当院では運用法と見分けがつきにくいほど武的要素の高い演武を目指します。決められた技で構成する演武は、より激しく行い、乱捕は限定度が少なくなる程、より冷静に行うべきです。
昇級昇段・大会参加について
宗門の行である以上、当道院は大会出場を勧めることはありません。性急に昇級昇段をすることも好ましくありません。そもそも少林寺拳法の修練をすることを喜びとする人々の集まりです。各個人の目的は尊重すべきではありますが、目標を強いることはあり得ません。